Bobby Shmurda – 帰ってきたブルックリンドリルのパイオニア

先日、約6年2ヶ月という長期的な刑期を終え、無事に自由の身へと返り咲いたニューヨーク州ブルックリンのラッパー Bobby Shmurda。今のところ出所後に新曲はリリースされていませんが、彼の代表曲である『Hot N***a』が各社のヒットチャートにて再ランクインを果たすなど、ファン達が彼の帰還を待ち望んでいたことがよくわかります。

今回は再び話題となっている Bobby Shmurda について、彼の経歴やヒット曲に触れながらご紹介していこうと思います。

プロフィール

Bobby Shmurda (ボビー・シュマーダ) こと Ackquille Jean Pollard は、1994年の8月4日にニューヨーク州のブルックリンにて生まれました。

Bobby Shmurda

故 Pop Smoke や Fivio Foreign、Sheff G などの活躍によって、現在も盛り上がりを見せているブッルックリン・ドリルというジャンルがありますが、Bobby はそれのパイオニア的存在であると位置付けられます。

Bobby の代表曲といえば、なんと言っても『Hot N***a』です。誰もが一度は聞いたことがあると言っても過言ではないほど、全世界に浸透しきった楽曲であるといえます。

ミュージックビデオの中で Bobby がみせる Shmurda Dance と呼ばれる独特な動きが、楽曲とセットで大きなバズを起こし、世界中に広まったのも有名な話です。Chris Brown や Meek Mill、Beyoncé までもが、自身のソーシャルメディアやライブの中で Shmurda Dance を披露したことが話題となりました。

『Hot N***a』にて爆発的な知名度を獲得した Bobby は、同年に待望の EP『Shmurda She Wrote』をリリースします。5曲入りのコンパクトなプロジェクトでしたが、Bobby とともにブルックリン・ドリルを盛り上げた Rowdy Rebel や Ty Real も参加し、リリース当初は大きな話題を呼びました。

法的問題、及び逮捕

これまでにも数回、銃刀法違反や違法薬物所持などの疑いで逮捕された経験があった Bobby でしたが、2014年12月4日にもレコーディングスタジオで楽曲制作をしているところを逮捕されてしまします。彼が所属するラップ・コレクティヴ及びストリートギャングである GS9 の仲間たち14名(Rowdy Rebel もその中の1人)も Bobby とともに警察に拘束されてしまいました。

殺人謀略や銃刀法違反、違法薬物の所持などが罪名として挙げられています。

Bobby 自身は8年〜12年の刑期を言い渡されましたが、翌日の取り調べにて無罪を主張したと同時に200万ドルもの保釈金を支払いました。

NYPD(ニューヨーク市警)は彼の楽曲『Hot N***a』に登場する暴力的な歌詞を、今回の事件に対する証拠として提出しようとしましたが、最高裁においてそれらの証拠は不十分だとされ、却下されています。

逮捕から約2年後に Bobby は司法取引に応じ、殺人事件の謀略と銃刀法違反の罪を認めることを引き換えに、刑期を約7年に縮めることとなりました。

ファンはもちろんのこと、各方面のラッパーたちによっても Bobby の釈放を求める声が多数上がっていた中、2021年の2月23日についに彼は釈放されました。

楽曲やこれからの動向

Bobby がここ数年で話題に上がった出来事といえば、6ix9ine との共演ではないでしょうか。Tekashi69 がスニッチ問題で非難を浴びる以前にリリースした『STOOPID』での共演です。当然ながら刑務所の中にいた Bobby は、当楽曲に獄中からの電話面会システムを通したレコーディングにて参加しました。

彼のこれからの音楽活動についてですが、様々なラッパーたちが彼との共演を待ち望んでいたこともあり、大きなプロジェクトが複数動く可能性が高いです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は、先日晴れて自由の身となったニューヨーク州ブルックリンのラッパー Bobby Shmurda についてご紹介しました。キャリア的にはそれほど長くない彼ですが、これからの巻き返しに期待が高まります。